心地よい時間
気がつけば、独立してもう3ヶ月の月日が流れている。
7月の最終日は、19時のカットのお客様で終わろうとしている。
外は暗くなり、お店もダウンライトで薄暗く心地よい空間になっている。
お客様が来店し、シャンプーを終え、
セット面にとうしカットが始まる。
お客様は、何も言わず目を瞑る。
仕事帰りでとても疲れているのだろう。
店には、やさしいピアノジャズが流れている。
カットが始まり、ハサミを開閉するたびカチカチと音が響く。
それと同時に、髪の毛がパラパラと床に落ちる。
なんだか、時間が止まっているように思えた。
この時間が私は何よりも好きだ。
会話もなく、スローな時間が流れ、
ただただハサミを開閉しているだけ。
私には最高の時間だ。